分詞構文って-ingとか-edから始まる文のことです。まず、ここまで大丈夫ですか?
この分詞構文、基本的なルールを覚えたと思ったら、ぶつかる壁がこの「意味上の主語」の問題です。「意味上の主語」っていう日本語自体、そもそもわかりづらいですよね。(私、文法用語が大嫌いなんで、学校で習った時は鳥肌が立ちました)
教科書ではサラッと流されがちなんですが、ここを曖昧にしておくと、長文読解でつまずく原因になります。今日は、この「意味上の主語」を解決しましょう!
-ingや-edの主語が、メインの文の主語と違うかどうかを考える
最初に習う分詞構文は、-ingや-edの動作主(誰がしているのか、何がされているのか)が、文のメインの主語と一緒なんです。
でも、違う時があるんですよね。メインの文(主節といいます)の主語と、分詞の動作主が違う場合は、分詞の直前にその主語を置く。これがルールです。「意味上の主語」とは、分詞の動作を誰がしてるか、です。
主語 + 分詞 〜, 主節.The sun having set, we started for home.
(太陽が沈んだので、私たちは家に向かった)
この文では、having set「沈んだ」の動作主は「太陽」です。メインの文のstarted「向かった」の主語は、we「私たち」です。これが、主語が違うということです。だから、分詞構文部分の動作主であるThe sunをhaving setの前に置いているんです。
そもそも普通の分詞構文ってどうった?覚えてる?
結論を先に、が好きなので意味上の主語の説明をまずしてしまいましたが、普通の分詞構文の理解は大丈夫ですか?念のたに確認しておきましょう。
(通りを歩いていたとき、私は旧友に会った)
分詞Walking「歩いていた」の動作主は誰ですか? メインの文のmet「会った」の主語は誰ですか?
これは、両方「私(I)」ですよね。
このように、分詞の動作主と主節の主語が一致しているのが普通の分詞構文です。英語は同じことは2回言わない傾向があるので、だから分詞の前に主語を書く必要がないわけです。
逆に言えば、一致していないときは書かないとダメ。つい分詞構文=主語不要、って考えがちなんですが、分詞構文だからじゃなくて、2回繰り返したくないから省略している、と覚えましょう。
一応、文法用語としてもご紹介…「独立分詞構文」というのです
今回取り上げている、「分詞の動作主(←意味上の主語、です)」と「メインの文の主語」が異なる分詞構文には、ちゃんと名前がついていて、独立分詞構文といいます。
「独立」という名前がついているのは、分詞句が主節から「独立した主語」を持っているから。なるほど、って感じですよね。
この名前を知ってたから英語が読めるようになるわけではないのですが、学校で説明された時に「独立分詞構文」と言われて、イメージがつながるといいな、と。
独立分詞構文のパターン
独立分詞構文にも、いくつかパターンがあります。表で整理しますね。
| パターン | 形 | 例文 |
|---|---|---|
| 能動(〜が…して) | S + doing | The rain stopping, we went out. |
| 受動(〜が…されて) | S + done | The work finished, he went home. |
| 完了(〜が…した後で) | S + having done | The sun having set, it got dark. |
生徒さんたちがよく引っかかるのが、受動のパターンです。「The work finished」を見て、「finishedの前にbeingがいるんじゃないの?」と聞いてくる子が多いです。
確かに、受動態の分詞構文では「being + 過去分詞」が基本形。でも、beingは省略されることが多いんです。特に独立分詞構文では、beingがない形の方がよく見かけます。
withを使った形も覚えておこう
さらに、独立分詞構文にはwithを使った形もあります。こっちの方が会話や現代の文章ではよく使われるかもしれません。
(窓が開いていたので、眠れなかった)With his eyes closed, he listened to the music.
(目を閉じて、彼は音楽を聴いていた)
「with + 名詞 + 分詞/形容詞」という形ですね。付帯状況(~しながら)を表すときによく使います。
私が生徒さんたちに伝えるときは、「withがあると、状況を”添える”感じになる」と言っています。メインの文の内容(主節)に対して、「こういう状態で」「こうしながら」という情報を付け加えるイメージです。
分詞構文は慣れが大事!どんどん例文を読みましょう
(夜が近づいてきたので、私たちは急いで家に帰った)→ 「近づく」のはnight、「帰る」のはwe。主語が違うのでnightを明示。
(天気が許せば、明日ピクニックをします)→ これ、慣用表現としても有名。permitの意味上の主語はweather。
(すべてを考慮すると、それは良い決断だったと思う)→ 受動の形。beingが省略されている。これも慣用表現として覚えておくと便利。
(バスがなかったので、歩かなければならなかった)→ There is構文の分詞構文バージョン。Thereをそのまま残すのがポイント。
(腕を組んで、彼は黙って立っていた)→ with型の独立分詞構文。foldedは「組まれた」状態を表す。
この例文を見たある生徒さんから、②の「Weather permitting」について、「なんで受動態じゃないの?」という質問を受けました。「天気は許される側」なんじゃないか、って、いい質問ですよね。
でも、「天気に状況が許される」と考えるんです。だから-ingになります。ちなみに、If weather permitsと言い換えることもできます。これは決まり文句なので、このまま覚えるのが早いです。
実戦形式でも確認しておきましょう
私の経験上、独立分詞構文は次の形式で出題されることが多いです。
【パターン1】空所補充
( )being no time left, we gave up the plan.
→ 答えはThere。There is構文の分詞構文だと気づけるかがカギ。
【パターン2】書き換え問題
As it was Sunday, the shop was closed.
→ It being Sunday, the shop was closed.
接続詞を消して、主語を分詞の前に出す。この操作ができるかどうか。
【パターン3】慣用表現の意味を問う
Weather permitting, strictly speaking, all things consideredなど、慣用表現になっている独立分詞構文は、そのまま意味を聞かれることがあります。「厳密に言えば」「すべてを考慮すると」など、日本語訳を覚えておきましょう。
特に難関大の入試では、長文中に独立分詞構文がサラッと出てきて、主語の把握ができないと文意が取れない…というパターンが多いです。構造を見抜く力が問われますね。
分詞構文でも、「動作をする人・もの」が複数なら、それぞれに主語が必要
・分詞構文では、分詞の動作主と主節の主語が一致しているのが一般的
・でも、一致しない場合は分詞の直前に意味上の主語を置く必要がある=独立分詞構文
・形としては「S + doing / done / having done」が基本で、「with + S + doing / done」というバリエーションもある
・Weather permittingやAll things consideredのような慣用表現は、丸ごと覚えておく
分詞構文を今のうちに理解しておくと、大学入試の長文読解問題で大きな武器になります。慣れないうちは好きになれないと思いますが、だんだん”なんかいかにも英語っぽくてかっこいい”って思えるようになるはずです。頑張ってくださいね!


