分詞の形容詞的用法って何?名詞の「前」に置くのと「後ろ」に置く違いと使い分け

今日の記事は、文法用語がたくさん出てくると思います。
私自身、文法用語のせいで英語が好きじゃなくなりかけたことがあるので、あまり使いたくはないのですが、今回は使わないと、説明がわかりづらくなってしまうので…ご容赦を。

分詞は-ingや-edの形をしたものですね。これで名詞を修飾できるのですが、その置き場所がややこしい。

「分詞って名詞の前に置くんですか?後ろですか?」と迷っている生徒さんをよく見かけます。教科書にも両方のパターンが出てきますもんね。
知らないと混乱しますが、ルールは明確なので知ってしまえば楽勝です!

答えはシンプル!「1語なら前、2語以上なら後ろ」に置く

分詞の置き方のルールは、
「分詞が1語だけなら名詞の前、分詞を含めて2語以上のカタマリになったら名詞の後ろ」
です。

細かい例外はあるのですが、まずはこの原則をガッチリ押さえてください。

(念のための復習)そもそも分詞の形容詞的用法とは?

ここは、知ってる人はとばしてOKです。
分詞には現在分詞(〜ing)と過去分詞(〜ed など)の2種類がありますよね。

この分詞を形容詞のように使って、名詞を説明するのが「形容詞的用法」です。要するに、動詞を変形させて名詞にくっつけるわけです。

名前が似ているので間違えがちですが、分詞構文とは別物ですからね。
分詞構文は文と文をつなぐ働き。形容詞的用法は名詞を修飾する働き。役割が全然違いますので要注意です!

前に置く場合と、後ろに置く場合。具体例で確認しましょう

【1語だけ → 名詞の前に置く】

a sleeping baby(眠っている赤ちゃん)
a broken window(壊れた窓)
the running water(流れている水)

太字の部分が分詞です。
どれも分詞が1語だけなので、名詞の前に置きます。
これは日本語と同じ語順なので、覚えやすいはず。

【2語以上のカタマリ → 名詞の後ろに置く】

the baby sleeping in the bed(ベッドで眠っている赤ちゃん)
the window broken by the ball(ボールで壊された窓)
the girl playing the piano(ピアノを弾いている女の子)

今回も太字の部分を見てください。
分詞に「場所」や「道具」などの情報がくっついて2語以上のカタマリになって、名詞を説明しています。
語数が増えたら、原則として名詞の後ろに回ります。

覚えるときのイメージ、こんなのはどうでしょう。
分詞は1語だと身軽だから前に出られるけれど、荷物(追加情報)を持つと重くなるから後ろに下がる。

余談ですが、英語ってこの「長いものは後ろへ」という法則がいろんなところに出てきます。
文の要素が長くなると後ろに回すのは、英語の大きな特徴なんですよね。
これを知っておくと、他の文法項目でも「あ、またこのパターンか」と気づけるようになります。

現在分詞と過去分詞の使い分けも確認

前に置くか後ろに置くかの問題とは別に、もう一つ大事なことがあります。
現在分詞(〜ing)と過去分詞(〜ed)のどちらを使うか、という問題です。

これは名詞との関係で決まります。

分詞の種類名詞との関係意味
現在分詞(〜ing)名詞が動作の主体「〜している」(能動)
過去分詞(〜ed等)名詞が動作を受ける「〜された」(受動)

よく引っかかるのが、「excited / exciting」や「surprised / surprising」のような感情を表す分詞です。

an excited student(ワクワクしている生徒)→ 生徒が興奮を「感じている」
an exciting game(ワクワクさせる試合)→ 試合が興奮を「与えている」

人が主語なら基本的に過去分詞、物や出来事が主語なら現在分詞。このパターンを押さえておけば、かなりの問題に対応できます。

ここまでの内容を例文で確認!

さて、ここまでの内容を理解できているでしょうか。スムーズに読めますか?

① The singing bird woke me up.
(さえずっている鳥が私を起こした)
→ 1語なので名詞の前に置く

② The bird singing in the tree is beautiful.
(木の上でさえずっている鳥は美しい)
→ 「singing in the tree」で2語以上なので名詞の後ろに置く

③ I found a wallet lost in the park.
(私は公園で失くされた財布を見つけた)
→ 「lost in the park」で2語以上だから名詞の後ろ、そして過去分詞で「失くされた」という受動の意味

④ Look at the dancing girl.
(踊っている女の子を見て)
→ 1語なので名詞の前に置く

⑤ The language spoken in Brazil is Portuguese.
(ブラジルで話されている言語はポルトガル語だ)
→ 「spoken in Brazil」で2語以上なので名詞の後に置く

この説明をしていたら、ある生徒さんに聞かれました。
「The girl dancing on the stage」と「The dancing girl on the stage」は、どっちが正しいですか?

いい質問です!!実はちょっとニュアンスが違ってくるだけで、どちらも文法的には可能なんです。
前者は「ステージで踊っている」が一つのカタマリなのに対して、後者は「踊っている女の子」と「ステージの上」が別々の情報になっていますよね。なので、より「踊っている」ことにフォーカスが当たっている感じがします。

テスト・入試対策で気を付けるポイント

私の経験上、定期テストや入試で一番出やすいのは次の3パターンです。

1. 並べ替え問題で「前か後ろか」を問う
与えられた単語を正しい順序に並べる問題。分詞が1語か2語以上かを見極めれば解けます。

2. 空所補充で「現在分詞か過去分詞か」を選ばせる
exciting / excited のような問題は定番中の定番。名詞が「している側」か「される側」かを考えましょう。

3. 関係代名詞との書き換え
「The boy who is playing tennis」を「The boy playing tennis」に書き換える問題。これも頻出です。関係代名詞+be動詞を省略すると分詞だけが残る、という理屈を理解しておくと応用が利きます。

特に高校入試では、長文の中で後置修飾を見抜けるかどうかが読解スピードを左右します。「名詞+分詞のカタマリ」を一目で見つけられるように、日頃から意識して練習してください。

シンプルなルールなので、今のうちに確実にしておきましょう

分詞の形容詞的用法でつまずく生徒さんのほとんどが「前か後ろか」のルールを曖昧にしたまま進んでしまっていることです。ここをきちんと整理するだけで、長文読解の力がグッと上がる子を何人も見てきました。シンプルなルールこそ、しっかり定着させてほしいです。

・分詞の形容詞的用法は、分詞で名詞を修飾する使い方
・1語なら名詞の前、2語以上なら名詞の後ろ
・現在分詞は「〜している」(能動)、過去分詞は「〜された」(受動)
・感情を表す分詞は、人なら過去分詞、物・事なら現在分詞が基本

まずはこの原則をしっかり覚えて、例文をたくさん読んでみてください。慣れてくると、自然と正しい位置に分詞を置けるようになりますよ。