「the+形容詞」で「〜な人々」になるのはなぜ?the richやthe youngの使い方

この質問をされるたびに「いい質問だな〜」と思うんです。the richが「金持ちの人々」、the youngが「若者たち」になるって、最初に聞いたら「え、なんで?」ってなりますよね。

theは「その」で、richは「裕福な」という形容詞。これがくっついただけで、なぜ「人々」という意味が出てくるのか。今日はこの仕組みをスッキリ解説していきます。

答えは…theには「グループ化」の力があるから!

なぜtheがつくと「~な人々」になるかというと、theには「同じ性質を持つ人たちをひとまとめにする力」があるからです。

theには「その」以外にも、もっと深い意味・働きがあるんです。

theの本質は「特定化」です。中学に入って最初に習うのが、話し手と聞き手の間で「あれのことね」と共有できるものにつけるのがtheという使い方ですよね。そこから発展して、「〜という性質を持つ人たち」とカテゴリー全体を特定する使い方が生まれました。

発展しすぎ…と思うかもしれませんが、そこは頑張って想像を膨らませてください!同じものを指すときに使う、そのスケールが大きくなった、と言えば納得できるでしょうか。

その結果、the richと言った瞬間、「裕福という性質を持つ人たち全員」を一つのグループとして指しているわけです。

「theは指をさすイメージ。the richは、世の中の裕福な人たち全員を指さして『この人たち!』と言っている感じ」。こう言うと、それまで悩んでいた生徒さんも、目がパッと明るくなることが多いですね。あなたはどうですか!?

代表的な「the+形容詞」は覚えるのがてっとり早い!

よく出てくるものを表にまとめました。これらは、教科書にも入試にも頻出なので覚えましょう!

the+形容詞 意味 言い換え
the rich 裕福な人々 rich people
the poor 貧しい人々 poor people
the young 若者たち young people
the old / the elderly 高齢者たち old people / elderly people
the sick 病気の人々 sick people
the unemployed 失業者たち unemployed people
the dead 死者たち dead people
the injured 負傷者たち injured people

下から2つめのthe deadという表現は、映画やドラマでよく出てきます。ゾンビ映画のタイトルにもなっていますよね。「死者たち」という意味で、ホラー好きな生徒はすぐ覚えてくれます(笑)。

「the+形容詞」が主語になった時の動詞に注意

意味は理解できたところで、重要な話が続きます。生徒がよく引っかかるのが「動詞の形」なんです。

「the+形容詞」は複数扱いになります。だって、「~な人々」なんですもんね。意味を考えれば当然じゃん!なんですが、つい英語の形だけ見ると間違いがちなんです。動詞は複数形に合わせることを忘れずに。

○ The rich are not always happy.
(裕福な人々が常に幸せとは限らない)

× The rich is not always happy.

the rich = rich people とちゃんと一息おいて考えれば、peopleに合わせてareになるのも納得ですよね。

ただし、一つ注意点があります。国籍を表す「the+形容詞」(the Japanese, the Frenchなど)は、単数・複数どちらにもなりえます。「日本人全体」なら複数、「日本語」や「日本的なもの」を指すなら単数扱いになることもあるんです。

文脈をちゃんと捉えることが必要ですが、中学・高校では「the+形容詞=複数扱い」になる英文がほとんどだと思います。

実際の使われ方を見て、さらに理解を深めましょう

1. The young often don’t understand the old.
(若者はしばしば高齢者を理解しない)

2. The government should help the poor.
(政府は貧しい人々を助けるべきだ)

3. The injured were taken to the hospital.
(負傷者たちは病院に運ばれた)

4. In this country, the elderly are respected.
(この国では、高齢者は尊敬されている)

3番の例文も、問題なく理解できましたか?wereは複数名詞につくときの過去形の形です。時制に気を取られると、つい単数・複数の意識がおろそかになったりするので、要注意です!

テスト・入試で問われる形でもう一度確認!

単数か複数か、時制が変わっても気を抜かない、そのマインドで取り組みましょう。

①動詞の単複を問う問題
「The poor ( was / were ) increasing in that city.」のような選択問題。

答えはもちろんwereでしたね。これは、定期テストでも模試でも本当によく見ます。

②和訳問題
「The young should respect the old.」を訳す問題。

「若い人々は高齢者を尊敬すべきだ」と、ちゃんと「人々」のニュアンスを出せるかどうかがポイントです。「その若い」と訳したら減点です。Theの訳は不要です!

③並べ替え問題
「裕福な人々が常に幸せとは限らない」を英語にするとき、Theが与えられていて、それに続ける形で並べ替えなさい、という問題。

選択肢の中にpeopleがあると、ついrich peopleに引っ張られます。the richを思い出しましょう。

みんなの認識は一緒だよね!?ってまとめる役割をするthe

「the+形容詞」の形を学ぶと、冠詞theの奥深さを感じられませんか!?単に「その」と訳すだけじゃないtheの世界を知ると、英語の見え方がちょっと変わる気がします。いつも何となく名詞にくっついてるだけに見えるけれど、実はすごいまとめ役なんです。

・「the+形容詞」で「〜な人々」という意味になる
・複数扱いなので、動詞もそれに合わせる(are, were, haveなど)
・the rich = rich people と言い換えられる
・テストでは動詞の単複問題と和訳問題に注意

和訳問題で出る時は、主語として出てくることが多いです。文がThe+形容詞で始まっていたら、「ラッキー、知ってる!」と思えるようになりますよ。